第36回 延命院跡
延命院とはなにやら縁起がよさそうな名前。命が延びるとは…とその由来を感じさせてくれるなにかがあるに違いないと跡をウロウロ。まず寺院の痕跡は案外少ない。そもそも延命院は、一之宮神社の別当寺なだけにほぼ周辺は神社の社域。鹿 … Continued
「100年後にも残したい鹿児島の風景」をテーマに、まちあるきのプロである東川隆太郎さんが風景を選び、スケッチ作家の浜地克徳さんが描きだした作品を毎月一回掲載していきます。
高校時代、毎日眺めていたのが墓だった。母校の玉龍高校は、薩摩藩最大の寺院であった福昌寺跡にあり、校舎の裏には広大な墓地が広がっていた。小学生の頃から郷土史に興味津々な、かなりませた子供だった私の墓地の眺め方は、おそらく同 … Continued
自然とスピードの出る国道10号沿い。崖は波打つように南北に連なるが、よそ見ができないひとには素通りの道。ましては崖の反対側は海と火山。崖をしげしげと眺めるには意識することも必要か。といっても崖は目の前にいつもある。今日も … Continued
鹿児島人の口癖のひとつに「鹿児島はいいところだけど灰さえ降らなければね」がある。かといって桜島のない鹿児島を想像することも困難だったりする。桜島は火山灰を降らす活火山。そのことを最近は特に実感できる日々が続いている。竜ヶ … Continued
国道10号も鹿児島市街地から姶良方面に走ると、とても気になる場所に神社が建っている。交通量も多い道路と道路のわずかなスペースなのだ。ここを通過する車は軽快に走っていることが多いので、ほとんどの方がこの神社は素通りしている … Continued
西郷隆盛は、その人生において二度ほど死にかけている。007の映画風にいえば「三度死ぬ」というやつ。一度目のそれが、ちょうどこの茅葺の復元された家の前に広がる錦江湾においてだった。幕府による追及から免れてきた月照という勤王 … Continued
文・東川隆太郎 スケッチ・浜地克徳 昨年末、今更ながら知ったことがある。それは美空ひばりの代表曲でもある「川の流れのように」の歌詞が秋元康であること。自分の芸能に関する知識というのはそれくらいのものであって、この肥田橋 … Continued
文・東川隆太郎 スケッチ・浜地克徳 世の中で苦手なものはなんですかと問われて、即答してしまうのが蛇だ。長さや大きさに関わりなく、蛇が目の前に現れると一目散に後退する。今はなつかしい話になったけど、10年くらい前僕は妻と … Continued