第11回 南鹿児島駅の飲み屋街

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文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳

南鹿児島駅の飲み屋街

一軒だけだとただの二階建ての建物だが、これだけの行列ができると風景になる。背の高さがほぼ同じなだけに、外見的には仲がよさそうである。ただ建物のほとんどが居酒屋であり、また同業者であり、時としてライバルとなることもあろう。そのあたりの事情はよく分からないが、私の記憶のある頃からこのままなので、そこそこ上手くやっているに違いない。目の前の道路は往来が激しく、裏側の線路だって深夜以外は電車が行き交う。真ん中の建物だけが動かない。風景の安定感はここに由来しているのだろうか。

南鹿児島駅の飲み屋街