第13回 二軒茶屋電停

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文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳

二軒茶屋電停

二軒茶屋の地名の由来は、黒船が来航する前から、二軒の茶屋がこの地にあったことに由来する。安易すぎるようだが、その明確さが心地よかったりもする。茶屋は半島の南と鹿児島の首都である城下を往来する人々で繁盛したという。その賑やかさを電停は全く引き継いでいない。乗降者は少なくないが、誰もいない時間だって一日のなかではたくさんある。遠くへと電車が走り去り、人気のない電停はきちんと静かになる。その瞬間が私にとっては茶屋になる。

二軒茶屋電停