第14回 脇田変電所

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文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳

脇田変電所

変電所という響きがいい。電圧を変換することで、安定した電車の運行を可能にする大切な施設だ。電車には様々な人々が乗っている。八百屋さんも小学生もパンクロッカーも自称占い師も。そのひとたちが安心して目的地にたどり着けるように、変電所は静かに力を発揮している。脇田変電所は白い壁。壁には小刻みにひびが入っているが、行き交う人々は気にもとめない。だけどその白い壁から変電所は主張し続けているんじゃないか。僕はここにいるよと。あれ、もしかするとひびは変電所のおしゃれなのかもしれない。線路越しだけど今日はこっそり褒めてあげた。

脇田変電所