文・東川隆太郎 スケッチ・浜地克徳
カーブミラーに自分が写ったのを見たとき、驚いたことがある。いつもよりもさらに太って見えたからだ。当たり前かもしれないが、日頃の努力が全く無駄になったと思えるほどの太り具合だっただけに、それ以降なるたけミラーの自分は見ないようにしている。そんだけでも「何か」を感じさせてくれるが、ここの壁や石垣は、色合いや形状に独特の説得力がある。それが主張ということなのだろう。すぐ横を通り過ぎる車両は少なくはない。どれだけの人達が気づいていて、どれだけの人達が気づいていないのだろう。そうだカーブミラーにでも聞いてみることにするか。
