第27回 蛇行する川

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文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳

蛇行する川

世の中で苦手なものはなんですかと問われて、即答してしまうのが蛇だ。長さや大きさに関わりなく、蛇が目の前に現れると一目散に後退する。今はなつかしい話になったけど、10年くらい前僕は妻と山道を歩いていて、謀ったかのように比較的大きな蛇が目の前に登場。妻を盾にして一目散に逃げ出したことがあった。それくらい嫌い。でも、蛇行した川や道は好き。まっすぐな川や道よりも好き。蛇行という名前が気にくわないが、おそらく曲がりくねった状態を表現するには最高の言葉だったのだろう。蛇行した川の面白さは、その先が未知数ということ。向こうがどうなっているのかがわからないって、人生のようで、つい長居をしてでも眺めていたくなる。自分の生きてきたことなどを振り返るのにも好都合な気さえするからだ。この川だって蛇行している。でも眺めるだけにしよう。なぜなら土手を歩くと蛇がいそうだから。

蛇行する川