第28回 肥田橋からの眺め

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文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳

肥田橋からの眺め

昨年末、今更ながら知ったことがある。それは美空ひばりの代表曲でもある「川の流れのように」の歌詞が秋元康であること。自分の芸能に関する知識というのはそれくらいのものであって、この肥田橋と芸能界との関連性もほぼないというかゼロだが、せっかく「川の流れのように」を登場させたので、強引に絡ませてみたい。この橋は、川の流れ具合を観察するにはちょうどいい場所にある。いやいや、川の流れを観察できない橋は逆にないが、ここでの甲突川は直線的で、さらさらと機嫌よく流れている感じが見てとれる。そんな遠くない向こうには丘のような山が連なり、そんなに高くない家が川沿いに並ぶ。川岸には緑も適度に茂り、何かに強烈に気をひかれることなくぼんやりとした時間を過ごすのには最高だ。美空ひばりの歌での川は大河を彷彿させるものなので、甲突川だとスケールでは比較にならないが、こっちも悪くない。そうだ、だれかいい歌詞を作って、ついでに曲でもつけてヒットさせておくれ。

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