第36回 延命院跡

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延命院跡
 延命院とはなにやら縁起がよさそうな名前。命が延びるとは…とその由来を感じさせてくれるなにかがあるに違いないと跡をウロウロ。まず寺院の痕跡は案外少ない。そもそも延命院は、一之宮神社の別当寺なだけにほぼ周辺は神社の社域。鹿児島市内では古い神社のひとつであることが「一之宮」という名前からも理解できる。また一之宮神社は江戸時代には鹿児島三社の筆頭でもあり、藩主からも崇敬されていた。そのような由緒深い神社の境内には魅力が点在している。境内の入口にあるのは、大永5(1525)年に建立された板碑。最初に目につくものとしてはなかなか渋い。奥へ進むとなんと弥生時代の住居跡がある。跡だけで建物はなにもないが、竪穴式住居の雰囲気は十分に伝わる(と思う)。さて肝心の神社の社殿は最近新築されて、ぴかぴか。あ、お寺のお話のつもりが、お寺以外の魅力ばかり伝えてしまったが、寺院の痕跡も実はちゃんと社域にあるので、どこにあるかは訪れて探してほしいなあ。延命につながるかもしれませんぞ。
  
文・東川隆太郎  スケッチ・浜地克徳